なかなか食べてもらえない…。高齢者の食事が進まない原因と対策を考えよう

公開日:2022/11/15

高齢者の食事が進まない

最近食事量が急に減った、健康が心配だから少しでも食事をとってほしい。そのように悩む方も多いと思います。高齢者は若年者に比べて食事から摂取する栄養がとても重要です。今回は食事不振による健康被害、食欲を高める方法についてご紹介します。高齢者の食事について悩んでいる方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

食欲不振は健康にさまざまな悪影響をもたらす

高齢者は若年者に比べて、サプリメントや栄養ドリンクなどの摂取は難しい場面が多く、食事での栄養摂取が必要不可欠となっています。

しかし、食事をとるための食欲が低下した場合、どのような影響をもたらすのでしょうか?起こりやすい症状についてご紹介します。

食欲不振からくる低栄養

低栄養とは、体の活動に必要なエネルギーが低下している状態のことを表します。単純に食べる量が少ないというだけでなく偏った食事も低栄養を引き起こす可能性があります。

高齢者の場合は、この低栄養状態になってもなかなか自分で気づくことが難しいです。理由としては、運動量が低下しそもそも食事量が少なくなっていることがあげられます。

運動量が少ないとカロリーが足りないということにも気づきにくいため、知らぬ間に低栄養になって、歩けない、起きられなくなるということがあります。

脱水状態の恐れ

次に脱水症状です。夏場に起きやすい脱水ですが、普段の食事量が不足することで、必然的に水分摂取量が低下し脱水となる場合があります。

水分摂取量が少ないと血圧が高くなり、さまざまな病気を発症する恐れもあるので注意が必要です。

低血糖症状

さらに食欲不振が続くと血液中の血糖値が下がり、めまい、吐き気、疲労感、集中力の低下などが主に現れます。

血糖を上げる栄養素としては主に炭水化物です。炭水化物は米やパンなどに多く含まれているため食欲がない場合はなかなか食べることができない食材です。

免疫力や骨密度が低下する

上記の低栄養状態が長く続いてしまうと、フレイルやロコモティブシンドローム、サルコペニアなどの慢性的に身体機能が低下している状態となってしまいます。

このような状態になると免疫力や骨密度が低下し、病気や骨折の発症リスクが高まります。

さらに慢性的に身体機能が低下している状態で、運動や体操を行っても筋肉はつきにくくなっているので、栄養を取り込むことを優先することが大切です。

高齢者の食事がなかなか進まないのはなぜか

昔よりもたくさん食べられなくなったと感じる高齢者も多く、どうして食欲が上がらないのかは個人によっても原因はさまざまです。

ここでは食事が進まない原因について解説します。

老化や身体機能の低下

体の状態は年々老化が進行し、基礎代謝は10代、筋肉量は20代をピークに徐々に低下するといわれています。

運動量が低下すると消費カロリーも少ないため、お腹が空いたと感じにくくなってしまいます。

基礎代謝量が低下しても同様で、活動に必要なエネルギーが少ないため、摂取する量も少なくていいと体が認識してしまいます。

嚥下障害

嚥下障害は、食べたものがうまく飲み込めずに誤嚥してしまったり、固形物を食べることが難しくなったりします。

そのため食事の形態に制限が生じ、柔らかいものや流動食など、食事をする楽しさを低下させる恐れがあります。食事への関心が低下すると食欲も低下する恐れがあります。

認知機能の低下

認知機能が低下し、認知症が進行すると食べ物や食事という行為自体が認識しにくくなってしまいます。

そうなると食事への関心がなくなってしまい食欲は低下、食欲というもの自体の意識が薄れてしまいます。

消化吸収機能の低下

老化によって胃や腸などの内臓機能が低下するとうまく消化できず、下痢になったり逆流性食道炎などで嘔吐したりします。

そうすることで、食べると吐いてしまうという考え方になってしまうため、食欲が著しく低下してしまいます。

薬の副作用

高齢の方の多くは、何かしらの薬を服薬しているという方が多いです。

薬の副作用には、食欲を低下させるものもあり、副作用の出方は個人によってがあります。痛み止めや糖尿病薬などによって食欲が低下している方も多く見られます。

病気のサイン

風や肺炎、消化機能障害などの内臓病からうつ病など、精神的なものまで病気によっておこる食欲不振は多くあります。

食欲不振が病気の原因として疑うまでには時間がかかりやすく、発見しにくいです。そのため日頃から病気以外で食欲不振の影響がないか確認しておくことが大切です。

どうすれば食べてもらえる?

食欲不振にはたくさんの原因やリスクがありますが、本人の負担をなるべく減らして食事を摂取してもらうにはどうすればよいでしょうか?

食事内容や形態を改善する

まず、対策として考えられるのは、本人の今の状態にあった食事内容に変更するというものです。

低栄養を起こしやすいのは主にたんぱく質不足が考えられます。限られた食事量の中で必要な栄養素を摂取するには、肉や魚、卵、大豆などたんぱく質が多いメニューに変更しましょう。

栄養補助食品を利用する

それでもなかなか食事量がとれない場合には、ゼリータイプや粉タイプのプロテインなどの栄養補助食品を利用するのも有効的です。

食事サービスはお互いに楽な選択肢

ここまで低栄養を改善するための対策をご紹介しましたが、料理をするのが大変という方やアレルギーなどの問題がある方には、どのように対応すればよいでしょうか?

結論として、食事サービスがとてもおすすめです。食事サービスはその方に合った栄養バランスで食べやすい大きさ、調理の手間がないというメリットがあります。

また、食事サービスは市町村区からの公的補助を受けられる場合もあるためコスト面が不安という方にもおすすめです。

まとめ

今回の記事では、高齢者の食事が進まない原因や、対処方法についてご紹介しました。食事の量を増やし、低栄養を予防、改善させるには食べやすいものを選ぶ、食事に関心を持てるよう工夫することが大切です。

食事サービスを受けるのも、低栄養を防ぐうえでとても有効的な手段ですね。体の状態をしっかりと観察して正しい食事管理を行っていきましょう。

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